2011年09月14日

第26回園芸農産物 (なし・豊水の部)共進会を見学してきました!

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先日9月11日(日)に緑が丘イオンで行われた梨の共進会を見に行ってきました!
毎年賞の選出が終わったお昼過ぎ頃に向かっていたのですが、今回は初めて審査の様子から拝見してきました。

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↑ おなじみ2階アゼリア広場では、梨の箱が並べられていました。丁度糖度測定を終えたところだったそうです。

市内には現在70名もの梨農家がいらっしゃるのですが、この共進会には全員が出品しなければならないわけではありません。この時期は梨の収穫で忙しかったり、人手や収量が少なく出品する余裕がないといった理由で見送られるケースもあり、今回は48名が参加されました。

今回の出品規格は4Lサイズ・12玉入りの豊水。
それを当日朝にJA八千代市本店へ各農家さんが持ち込み、それをまとめてイオンに搬入して並べています。
審査は(1)糖度測定(2)外観審査(3)食味審査の順に進められていきます。チェックは千葉県農業事務所の普及指導員によって、ひとつひとつ丁寧に審査が行われます。

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↑ 全ての梨箱に番号が振られ、どの梨が誰の出品なのかは一切分かりません。

まずは出品規定に適合しているかをチェックしたうえで、(1)糖度測定からスタート。
箱の中から4点をピックアップし、「赤道部の着色中庸な部分」に糖度計を刺して測定します。
今回の平均糖度は12.4度と、例年並みな甘さだそう。
昨年は猛暑で全然雨が降らなかったこともあって平均糖度がかなり高かったようですが、今年も一般的な梨の糖度から見ればかなり甘いとされるレベル!

糖度の測定結果から、上位24箱が選出されて(2)外観審査へ。
箱の中に納まっている梨の玉が、いかに揃っているか?
果皮の着色は均一か?
果形は揃っているか?
などなど、表面の手触り感や色味といったあらゆる角度から丁寧に審査し、先ほどの糖度結果とも照らし合わせて、最終選考に今回は5点選ばれました。

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選考が着々と進んでいる一方で、10時からはここ数年お馴染みになりつつある「梨クイズ」も開催。お買いもの途中に休憩がてらクイズを解く方、お子さんに誘われて一緒に回答用紙を囲んで座るご家族など、「やちよの梨」一色の広場で足をとめられる方が多く見られました。

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↑ 受付で梨に関する読み物1枚とクイズ用紙を配布してくれます。

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↑ なび夫さんも回答中。こういうクイズを解きながら資料を読むと、すいすいと頭に梨情報が入ってくるから面白いですよね。

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↑ 回答用紙を受付に持っていくと、ちーばくんが可愛らしいファイルをプレゼント!千葉県としてはいろんな野菜や果物が全国トップですが、それを支える主要産地市町村に八千代がひとつも入っていない・・・こんなにどれも美味しいのに。梨も大量生産する白井などとは八千代は全く違った生産スタイル。生産量が少ないから注目されにくいけれど、隠れた名産地「八千代市」として幅広く周知されていくといいですね。

しばらくイオンの中をうろうろして、再び11時半頃会場へ戻ってきましたら、各賞の選出が完了していました!
共進会では色々な賞名があるのですが、1位なら「八千代市長賞」、2位は「千葉県園芸協会長賞」・・・と順位毎に賞が割り振られるので、表向きにはどれが何位なのかは分からないようになっています。

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↑ 左から1位、2位、3位・・・と全17の表彰梨が並びます。

審査員の方のお話では、今年も大変ハイレベルな戦いだったとか!
『今年は7月〜8月上旬まで天候が良く、収穫前の時期に雨が多かったため、例年この時期はまだ豊水の最盛期前ですから大玉も出にくいはずなのですが、今年は大玉傾向です。そして、冷夏の年は梨の果肉まわりが傷んだように水浸状になってしまう“みつ症”を招きやすいのですが、全体的に品質が良く商品になる率が高いようです。』

その中で、今年栄えある第1位「八千代市長賞」を獲得したのは、山中梨園の斉藤裕之さん!!

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↑ 山中梨園は、ダスキンが途中にある女子医大横の通りをバラ園通りまで向かった突き当り右あたりにあります。

最終選考では、どの梨も糖度が高いので、食味のシャリ感と外観での勝負となった模様。
中でも一際食感が良く、且つ梨の形がとてもキレイで揃っていた斉藤さんの梨が、満場一致で1位に選考されたとのことでした。

2位「千葉県園芸協会長賞」は宮崎守良さん(⇒マル奈梨園)
3位「八千代市議会長賞」は綱島美恵子さん(⇒丸富梨園)
と続きました。やちなびの梨園マップで紹介したことのある梨園さんが入ると、おおおー!と嬉しくなります。基本的に梨園マップでは、“自分の梨づくりに自信があるから取材されても大丈夫!”とお話を聞かせてくださった方ばかりを掲載していますから、どの梨園さんも本当に味わいがあって美味しいんですよ!

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4位「千葉県果樹園芸組合連合会長賞」は櫻井正浩さん(⇒櫻井梨園)
5位「八千代市農業協同組合長賞」は山崎典正さん(⇒まるきん梨園)
6位「千葉農業事務所長賞」は宮崎修一さん(⇒丸新梨園)
でした!
櫻井さんは平成19年千葉なし味自慢コンテストで八千代市初の農林水産大臣賞(1位)を受賞されたことでお馴染みの梨園。山崎さんは先日行われたN-1グランプリでMVPを受賞されたばかり。宮崎さんもN-1で最終選考に勝ち残った実力派!ちなみに丸新梨園の生産者は「宮崎弘」さんになっていますが、弘さんのご子息の修一さん名で今回参加されています。
最近は3代目、4代目世代がどんどんこうした品評会に出品され始めていますね。

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これらの表彰式は11月に別途行われるので、この日は選出だけだったんですが・・・多分私が初めて共進会を見に来た2007年以来久々に豊田市長もいらっしゃいました!

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八千代市長賞を獲得された斉藤さんも会場に駆けつけ、市長からお祝いの言葉を頂きつつ、記念撮影も無事に行われました。

山中梨園の名を背負い息子の斉藤裕之さんがこの共進会に参加し始めて、今回初めて1位を受賞されたので大変嬉しかった!と感想を述べていらっしゃいました。
『4位までは入賞したことはありましたが、やはり1位というのは達成感があって嬉しいです!梨づくりについては特別何か変わったことをしているわけではないのですが、やるべきことをまじめに取り組んでいます。直売所へご自宅用に買いにいらっしゃるお客様は、やはり一番熟して甘い頃をご希望になりますから、なるべく色付きの良いギリギリのところをもいでご提供しているのですが、今日はほんの少し加減したせいでしょうか。食感もベストに残り、良い審査結果に恵まれたようです。』

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この後、出品された梨が袋詰めされて販売されていきました。

豊水は「酸味があってニガテ・・・やっぱり幸水のほうが甘くて好き」という方もよくいらっしゃるのですが、梨農家の方は皆さんそろって「豊水がうまい」とおっしゃいます。
実は糖度で比べると、豊水のほうが高いんです。
ただ、芯の部分が幸水にくらべて酸味が強いので、「玉の大きさ選び」と「カットの仕方」にコツがいります。
とにかく豊水を買うなら大玉をチョイス!
芯の大きさ(太さ)はどの梨も同じなので、なるべく可食部が多いほうが美味しく味わえます。
そして、カットするときにはぜひ1/8にしてから芯を大きめに取り除くのがオススメ。1/4の大きさで芯をとろうとすると、無駄に美味しいところまで取り除いてしまうので・・・。
幸水やリンゴのように芯が酸っぱくないものと同じ感覚で剥いてしまうと、酸味が強すぎて“豊水本来のコクやみずみずしさ、巨峰のような芳醇な甘さ”が消し飛んでしまってもったいないですよ!

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↑ 黄色いラインくらい大きく芯を取り除いてみてください。

私も最初は幸水派だったんですが、梨園めぐりをしているうちにいつの間にか豊水好きになってしまいました。
ちなみに、それでもかたくなに幸水が好きというなび夫さんには、9月の梨の中でも幸水の味わいに大変近い「秋月(あきづき)」という種類の梨を買ってきます。
秋月も滑らかな食感で、芯近くも酸味が少なくて美味しいんですよ!
⇒ちなみに秋月のレポートはこちら

まだまだこれから最盛期を迎える梨。
ぜひ直売所めぐりを楽しんでみてくださいね。

〔関連レポート〕
⇒八千代ナビ!梨園マップ
第1回八千代市N-1グランプリレポート



posted by やちなび子 at 00:00 | 千葉 ☁ | Comment(0) | やちなび取材のおまけ情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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